(1973.読売テレビ)
昭和40年代に放映された特撮ヒーロー番組超人バロム1に登場した女性怪人のヒャクメルゲ。
その容姿たるやあまりに危険すぎる。

(原作:さいとう・たかを、さいとう・プロ、放送 日本テレビ系)
なぜこのようなデザインの怪人が地上波に登場できたのであろうか。デザイン時にストップは掛らなかったのか?いやデザイン時は大丈夫だったが、いざ造形にかかって、完成品をみたら関係者がびっくり。
楽屋裏では「うわ、ちょっと、これやばくないすか?どうみてもアレなんですけど」
「うーん、でももう作り直す予算ないよ、撮影明日からだろ?」
「どうしましょうか・・・・・・」
「どうしようか・・・・」
等のやり取りがなされたのだろうか。
放映後はPTAからの苦情電話が殺到とか。
放送されはじめてから間もないころ、日本に在住していたアルント・ドルゲさんが
「バロム・1 に出てくるドルゲがもとで長男のドルゲ君がいじめられる」
として放送局に抗議をした。
この事は当時の新聞にも掲載され、29話以降、番組の冒頭にフィクション作品であることを示すひらがなの注意テロップが挿入された。
番組が全35話という比較的短期間で終わったのはこの件の影響だと言われている。

「この番組はフィクションです」
と今でもドラマに出るあのテロップの第一号がこれです。
差別される人たちに配慮が始まった正式な第一歩といえるでしょう。(遊里弁天さん)
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