第24話『狂鬼人間』の欠番について
「殺人事件の犯人が精神異常者と判断され、釈放されるという事件が続発。SRIの捜査でそれら殺人犯は、”狂わせ屋”が開発した脳波変調機によって一時的な心神喪失状態にされたものだったと判明した」という内容。
1968年(昭和43年)当時の刑法第39条1項「心神喪失者ノ行為ハ之ヲ罰セス」(現行の刑法では「心神喪失者の行為は、罰しない。」)、つまり「心神喪失者は殺人を犯しても罰せられない」(現実には不起訴となるか、起訴されても無罪判決が出ることがあるが、劇中では「不起訴」か「無罪」のどちらになったか、明確な描写がない)ことを逆手にとった”狂わせ屋”こと美川冴子(演:姫ゆり子)とSRIとのやりとりが描かれる。
その美川は「夫と子を精神異常者に殺害されたが、犯人は無罪となった」という過去を持ち、脳波変調機は夫の開発したものであった(彼女はそれを改造して今回の犯罪に利用していた)。
牧は囮捜査を行うが、美川にそれを見抜かれてしまい、脳波変調機にかけられる。精神が錯乱した牧は往来で拳銃を乱射、危うく殺人犯になりそうになる。SRIは美川を追い詰めるが、美川は自らに最大出力にした脳波変調機をかけ精神的自殺をして果てた。
事件解決後、治療を受けてSRIに復帰した牧は美川が「永遠の狂人」となってしまったことを知る。独り悲しげに窓の外を眺める牧。そして美川が鉄格子ごしに虚空を見つめながら童謡(七つの子)を歌うシーンでこの回は終わる。
このような内容のため、差別的とも言える表現や放送禁止用語が台詞の随所に盛り込まれており、また精神病に対する認識不足と思われる描写が含まれていることなどの理由から、現在は公開されていない。過去にビデオソフトやレーザーディスク にて発売された事例があるが、再版されることはなかった。
また、全話収録のLDセットは発売された後に回収されたため、あまり市場に出回らなかった。
近年のDVDセットでも、この24話のみ収録されておらず、2006年8月にYahoo!動画において配信された際にも外されているが、再放送やソフト化を望む声も多い。
http://www.ucatv.ne.jp/ ̄rydeen/SRI/story/24/index.html
刑法の盲点を付き一時的に錯乱した人々が起こす殺人事件。
そんな狂鬼人間を生み出す女の罪と悲壮を描いた作品で最後にその女『狂わせ屋』が自ら狂鬼人間になり、
狂って「からすの歌」を歌うエンディング。
キチガイと連呼されることや表現上問題視されるだろうセリフが随所に出てきてくる。
「キチガイ」の連呼が原因かもしれませんが、
「日本は精神異常者が野放しになっていて云々・・・」
という台詞があるので、こちらでとどめを刺されてしまった感じもします。(きたさん)
円谷プロ(会社)としては「狂鬼人間」を収録し発売したかったが満田監督は「狂鬼人間は収録しないで発売してくれ」と言ったみたいで、その理由は「狂鬼人間を収録・発売したら火をつけるぞ!」といった脅迫電話が満田監督宅に来るからだそうです。
満田監督の個人的な意見で「狂鬼人間」はDVDに収録されず発売もされず、
過去にLD-BOXも発売日当日に「音声不良(不具合)の為」回収されていた、それは「きちがい」発言・連呼が、回収理由みたいです。(M1号さん)

(制作 円谷プロ、TBS)(放送禁死さん提供、動画掲示板No.26)
「氷の死刑台」では思いっきり西沢利明扮する科学者が発狂してしまったシーンはノーカットだった。
(物足りない今のテレビさん)
東京MXで再放送している怪奇大作戦で劇中に「狂った」・「兄さんはキチガイだわ!」というセリフが消音無しで放送されました。(最強隊長さん)
東京MXTVで「怪奇大作戦」が放送されたがやはり欠番でした。(2006.5.)
ちなみに昨日は19話「こうもり男」でしたね。ここの掲示板によると「キチガイ」「狂ってる」等がカットなしで放送されているそうですが、25話「京都買います」での牧の台詞にもキチガイといっているシーンがあります。CSファミリー劇場ではカットなしで番組の終わりに「不適切な表現がありますが・・・云々」とと断りが入りました。
(物足りない今のテレビさん)
第5話「死神の子守唄」でも『お兄さんはキチガイだわ』と言う台詞はノーカットで放送していました。
(M1号さん)
まず放映は無理。
放送禁止用語は現場判断だから「キチガイ」が放映されようが「メクラ」が放映されようが、そのこと自体は驚くに値しません。放映局の担当者が「この程度ならクレームはないだろう」と判断しただけのことです。
しかし、「怪奇大作戦」24話は著作権者である円谷プロダクションの判断で、放映、ソフト化、書籍への記述などがストップされているケースで、放送禁止用語とはまったく状況が異なります。
仮にも同プロダクションの看板作品の一つですから、万一解禁されるとしても、「ローカル局の再放送からこっそりと」という形はまずありえないでしょう。
たまにネット上で「この放送禁止用語がカットされなかったから、あの欠番作品も…」という発言が見受けられますが、その答えは「NO」です。台詞一つのカットと作品そのものの封印では重さが全然違うのです。
(匿名の老特ヲタさん)

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