正式名称の漢字表記は、朝鮮民主主義人民共和國だが、1948年の建国当初から漢字を廃止している同国では、漢字表記はあくまで外国語の扱いである。
公式の英語表記は、Democratic People’s Republic of Korea、略称はD.P.R.Korea, DPRK。ほかの英語表記として、世界的にはNorth Koreaがよく用いられる。
ただし、朝鮮民主主義人民共和国自身は、North Koreaは国名ではなく地域名であり、朝鮮民主主義人民共和国への蔑称である、としてNorth Koreaを使いたがらない。
北朝鮮自身は自国のことを単に「共和国」と呼ぶことが多い。
日本語表記は、朝鮮民主主義人民共和国。ただし、日本では、分断国家に対する通例として、朝鮮半島北部の意味である北朝鮮(きたちょうせん)という言い方を用いることが多い。この言い方も、North Koreaと同様に、朝鮮民主主義人民共和国自身や、その在日本公民団体である朝鮮総連は嫌っており、共和国や、「朝鮮」を朝鮮語読みしたチョソンを用いた上で、推奨している。
このような朝鮮総連からの動きを受け、長らく多くのマスメディアは報道時に、冒頭で一度は正式名称と略称を併称し、2度目以降は「北朝鮮」のみを用いるという呼称方法を採用し、双方が妥協する状態となっていた。
冒頭での呼称は、テレビなどアナウンスの場合は「北朝鮮・朝鮮民主主義人民共和国」という形式であり、新聞など文の場合は「朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)」という形式であった。現在では、このような呼称方法を採用しているマスメディアは少数となっている。
なお日本では、かつて「北朝鮮」を省略した「北鮮(ほくせん)」という表現も使われていたが、差別的な意味合いを持つと見なされている為、現在では殆ど見られない。また、大韓民国で主に使用されている北韓(ほっかん)という表現も、主に民団を始めとする大韓民国の立場を支持する人々の間などで使用されている。
2000年代初頭あたりから、ミサイル発射や拉致問題も一因ですが、ニュースで毎回「朝鮮民主主義人民共和国」とフルネームを言うのは時間がかかりすぎるということもあり、「北朝鮮」と呼ぶようになったと言われています。
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