テレ朝『TVのチカラ』に抗議殺到…「殺人犯潜伏」
2005年12月 7日 (水) 16:16
テレビ朝日系の情報番組が「近くに殺人犯が潜伏している」として、神戸市東灘区の市立福池小学校(宮谷忠男校長、630人)の校庭などの映像を放映したため、同校が「保護者からの苦情が殺到している」と同局に抗議していたことが7日、分かった。
映像は同校に無断で撮影・放映されており、同校は「子どもを狙った凶悪事件が相次ぐだけに、いたずらに不安をあおるのは無神経」と批判。テレビ朝日では関係者に文書で謝罪するとしている。
番組は毎週月曜放送の「TVのチカラ」。未解決の殺人事件などを検証し、生放送で視聴者に情報提供を呼びかけることで人気を呼んでいる。
同局は5日放映分で、平成2年に札幌市内で起きた女性殺害事件の指名手配中の容疑者を取り上げ、「透視能力者」が潜伏先を「透視」する場面として、同校周辺の地図や校庭などを流した。
放映後、同校には保護者から「気味が悪い」「あんな取材を許可したのか」などの相談や苦情が殺到。学校では集団登下校の態勢を強化するほか、地域住民に通学路の監視協力を要請する一方、宮谷校長がテレビ朝日に電話で抗議した。
同局では7日、制作責任者が同校を訪れ、校長や保護者らに「意図は犯人の逮捕にあったが、時節柄、配慮が足りなかった。事件の時効が迫っているため、来週以降も番組で取り上げるが、学校名などが特定できないよう再発防止に努める」と釈明した。 |